■啓発教材「Media Karuta」とは
ミクシィ社では、これまでインターネットやソーシャルメディア、Iot(Internet of Things)への理解を深め、ポジティブなコミュニケーションを育むための教育啓発活動などを行ってきました。その一環として、今回子ども達が学校や家庭でメディアリテラシーについて考え、思考を深めていくことで、メディア利用・メディア行動への責任を学んで欲しいという思いから、啓発教材「Media Karuta」を製作いたしました。
同教材は、メディアリテラシーに関する7種類(「コミュニケーション(人間関係)」、「セキュリティ/設定」、「法律違反」、「有効活用(Good Point)」、「個人情報」、「情報の取り扱い」、「不適切投稿」)のカテゴリーを用意し、子ども達が様々な側面から知識や相互理解を得ることができます。
【Media Karuta(メディアかるた)概要】
推奨対象 | 中学生~高校生 |
推奨人数 | 6~7名程度 |
利用シーン | 学校の授業、講演時のワークショップなど |
問題カテゴリー | 「コミュニケーション(人間関係)」「セキュリティ/設定」「法律違反」「有効活用(Good Point)」「個人情報」「情報の取り扱い」「不適切投稿」の7種類 |
問題数 | 最大13問~最大36問 |
遊び方 | 1. 取札を場に広げます
2. 読み手を決めます。1枚ごとに順番に、読み手を交代していきます。 3. 読み手が読み札(メディアリテラシーに関する問題文)を読みます。 4. それに対応する取札を探して取ります。 5. 読み手はその札が正解か否かを伝え、解説/補足についても読み上げます。 6. 全ての札を読み終えた時に、取った枚数が一番多い人が勝ちです。 |
【Media Karuta(メディアかるた)イメージ】
取札 |
読み札 |
≪レポート≫
■羽衣学園高等学校で「Media Karuta」を活用した情報リテラシー授業を開催
2015年4月23日(木)、大阪府高石市にある羽衣学園高等学校3年生33名を対象に、啓発教材「Media Karuta」を活用した情報リテラシー授業が行われました。
【授業概要】
学校名 | 羽衣学園高等学校(大阪府高槻市) |
日付 | 2015年4月23日(木) |
授業科目 | 「情報の科学」「アクティブラーニング」 |
授業時間 | 14:25~15:15 15:25~16:15 |
学年・生徒(男・女) | 高校3年、特進Ⅱ類コース(理系)
33名(男16名、女17名) |
■授業風景
弊社から、啓発教材「Media karuta」とミクシィのCSR活動について説明。
6~7名毎のグループに分かれたら、輪になってMedia Karutaスタートです。
1枚ごとに順番に読み手を交代しながら、読み札(メディアリテラシーに関する問題文)を読み上げます。
分かった人から、早い者勝ちで取札を探して取ります。
かるたが終わった後は、取札を問題カテゴリーの色ごとに並べ、それぞれどのようなカテゴリー名がついているかについて、考えました。お隣の教室に移り、ワークシートを使って、今日学んだことや感じたこと、気付きについて思考を深めていきます。
個人ワークの後は、講義形式で先生がかるたの振り返りを行いました。「コミュニケーション(人間関係)」「セキュリティ/設定」「法律違反」「有効活用(Good Point)」「個人情報」「情報の取り扱い」「不適切投稿」のトピックに関する大切なポイントに触れながら、メディアリテラシーの理解を深めていきます。
■「Media Karuta」を体験した生徒の声
・いろいろなテーマがKarutaになっていて、楽しみながらネットの理解につながった。
・企業の方と連携してルール・マナー・モラルを理解し、ネットリテラシーも育むことができた。
・ソーシャルメディアについて今までこんな風に習ったことがなかった。今回の授業でソーシャルメディアの影の部分以外に光の部分がたくさんあることもさらに実感した。すごく楽しかった。互いのコメントや交流の楽しさを実感した。今後もうまく情報を外部に発信することもやっていきたい。
・ネットやメディアを使うにあたり「自分一人くらいは大丈夫」などと考えずに、世の中全体のことを考え、社会のルールをきちんと守って楽しむことが大切だと実感した。
■今回の取組みに伴う、子ども達の意識の変化
-「Media Karuta」で子ども達が学んだこと-
米田先生 |
今回の取組みについてコメント
今回、このような機会をいただき、本当にありがとうございます。一番の目的は、「子ども達が学校や家庭でメディアリテラシーについて考え、思考を深めていくことで、メディア利用・メディア行動への責任を学ぶ」ことでした。 本校ではこれまでも学生や企業の方々と協働で授業を実施する機会がたくさんあったのですが、今回のKarutaの授業は、これまでの学びを深めさせること、さらに責任について学ぶことができました。 多くの高校生が、近年インターネットを利用しており、気軽にテキストや写真を投稿している。ただし、個人情報や著作権について、普段のインターネットの利用ではあまり意識していない部分もある。 今回Karutaやグループワークでメディアリテラシーについて学習し、実際にネットを利用する中でのメリットやデメリットを効果的に気づき、学ぶことができた。 本講義がモデルとなり、日本全国で実践されるようになり、メディアリテラシーについて、さらに理解が進むと共に、インターネット社会が成熟することを期待しています。 今後も継続的・計画的にメディアリテラシー教育を進めていきたいと思います。 |
■担当者のコメント
今回初めて、羽衣学園高等学校でMedia Karutaを使った授業を行っていただきました。子ども達がグループ毎に車座になってかるたを取り合う様子は、お正月のワンシーンのようで微笑ましく、生徒さんからは「前から知っていたことも詳しく知ることができて愉しかった」「いつもこういう授業だったらいいのに」という、うれしい声も聞くことができました。
インターネット上では、子ども達のメディア特性への理解不足、軽視によるトラブルの連鎖が後を絶ちませんが、コミュニケーショントラブルなど、ネガティブな側面に目を向けてメディアから遠ざけるのではなく、子ども達が、より安全でポジティブにインターネットやソーシャルメディア、情報端末を利用するためには、メディアとのつきあい方(メディアリテラシー)を学ぶことが大切です。
「責任をもって、自分自身を表現すること」「他者とのコミュニケーションを理解すること」「目的をもって、メディアを利用すること」など、Media Karutaが媒介となり、子ども達が愉しみながら「コミュニケーション×メディア」について思考を深め、メディア利用・メディア行動への責任を学ぶ輪が広がることを願っています。
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