当社では、渋谷区が推進するシブヤ『部活動改革』プロジェクトを支援しており、その一環として、一般財団法人 渋谷区スポーツ協会が運営する渋谷ユナイテッドクラブの「デジタルクリエイティブ部」で指導をおこなっています。
渋谷ユナイテッドクラブとは、渋谷区立中学校(全8校)すべての生徒が参加できる渋谷区の部活動改革の取り組みです。学校ではできなかった生徒の“やりたい”が実現する新しい部活動や、既存の部活動の地域化も含めて、渋谷区にゆかりのある民間企業・団体が、各自の得意分野を活かして部活動の顧問と指導を担当しています。当社が担当する「デジタルクリエイティブ部」は、PCを使用した学習や制作に取り組んでおり、今年度は以下の9つのカリキュラムを実施します。
<2024年度カリキュラム>
- Pythonプログラミング(2024年5月)
- 情報デザイン(2024年6〜7月)
- グラフィックデザイン(2024年7月)
- サウンド制作(2024年9〜10月)
- 動画制作(2024年10月)<NEW>
- 会話AIロボット「Romi」プログラミング(2024年11月)
- 機械学習・ディープラーニング(2024年12月)
- micro:bitプログラミング(2025年1月)<NEW>
- ゲームプログラミング(2025年1〜3月)
※<NEW>は2024年度より新設したカリキュラム
2024年6〜7月は全3回にわたり、「情報デザイン」の講義をおこないました。講師は、当社デザイナーの橋本 卓朗と尾崎 拓が務めました。
【第1回】情報デザインを知る、プロフィールカードを作る
まずは情報デザインの基礎を学びました。情報デザインとは、「分かりやすく情報を伝えるためのデザイン」のこと。使う人の気持ちを考えてデザインすることが重要です。
基礎を学習した後は実践です。最初のワークショップは、「プロフィールカードを作ってみよう!」。プロのデザイナーも使用するデザインツール「Figma」を用いてデザインします。自分のことを一方的に伝えるだけではなく、相手の気持ちを考えながらプロフィールカードの構成を考えデザインに落とす工程を、生徒たちは悩みながらも楽しそうに進めていました。プロフィールカード完成後は同じテーブルのメンバーで共有し合い、部員同士のコミュニケーションを深めました。
【第2回】FC東京の公式アプリをデザインしてみよう
第2回は、第1回で学んだことを活かし、スマホアプリのデザインにチャレンジしました。当社グループのプロサッカークラブ・FC東京の公式アプリを題材とし、第2回、第3回にわたり自分ならではのFC東京公式アプリをデザインします。
まずは、公式アプリのデザインの要素について学びます。「どうしてロゴがあるの?」「どうして多くのボタンが下に配置されているの?」「なぜ背景に東京ドロンパ(FC東京のチームマスコット)がいるの?」など、それぞれのデザインの意味合いを紐解き、理解を深めます。ワークショップでは、あらかじめ用意されたパーツを組み合わせて、自分なりのFC東京公式アプリのトップページを作成。最後に工夫したポイントなどを、同じテーブルのメンバーで共有し合いました。
【第3回】FC東京の公式アプリを動かしてみよう
最終日となる第3回は、第2回で作成したFC東京公式アプリをさらに作り込んでいきます。トップページのほか、第1回で作成した「プロフィールカード」の情報を用いて、公式アプリ内にマイページを作成します。さらに、「Figma」のプロトタイプ機能で、実際のアプリのようにトップページからマイページに移動するよう設定し、簡易的なアプリづくりにも挑戦。ユーザー視点でわかりやすいデザインになっているか確認をしました。参加者は自由な発想でデザインを進め、完成後はアプリを参加者同士で見せ合う場面も見られ、それぞれが自信作をつくることができたようでした。
<参加者たちの声>
- デザインは今までやったことがなかったのですが、今回のデジタルクリエイティブで学ぶことができました。
- 自分の作ったものが本物のアプリのようになると、とてもうれしいと思った。
- プロトタイプ機能で動かすのを初めてやり、楽しかったです! また、自分の紹介をアプリの画面のようにまとめていくのも楽しかったです!
- 同じ班の子たちと、どっちのデザインのほうがいいかなど話し合うことができた。
- お互いのマイページを見て、「○○はこれが好きなんだ!?俺も!」みたいな感じでコミュニケーションしました。
<講師・橋本 卓朗のコメント>
今年の情報デザインのコンセプトとして「学生中心設計」を掲げ、生徒が自発的に考え、自分の意見を出し合えるような講義設計を行いました。
その結果、生徒同士のコミュニケーションが活性化し、「コミュニケーション」を大事にしているMIXIだからこそできる講義内容になったのではないかと思います。
また、情報デザインが「日常生活や将来に役立つこと」や「伝えたいことをしっかり伝える力がつく」という本質を生徒に届けられたのではないかと思います。
今回の講義を通じて、情報デザインの楽しさや可能性を少しでも彼ら彼女らに感じ取っていただけたようであれば、大変嬉しく思います。
<講師・尾崎 拓のコメント>
情報デザインというとても大切だけれど派手さのないテーマを、どうすれば楽しく興味を持ってもらえるかを試行錯誤しながら、Figmaを使ったワークショップの設計を担当しました。
ある程度のルールを持ってワークショップを設計した方が全員が足並みを揃えて学べると思う一方で、生徒たちの自由な発想を妨げないように、ちょっとした工夫や難易度の調整のためにさまざまな考えを巡らせました。
しかし、生徒たちはルールに縛られることなく、私たちの想像を超える発想力を発揮し、初めて触るツールでも見事に表現してくれました。その姿は、いい意味で私たちの期待を裏切るものであり、生徒たちのポジティブで楽しむ姿勢を見習いたいと感じました。
みなさんの生活の中で活きる情報デザインに触れた今回のワークが、情報デザインやモノづくりに興味を持つきっかけとなれば嬉しく思います。
MIXIでは引き続き、次世代のIT人材を渋谷から輩出する支援を行ってまいります。
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