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REPORT

地域社会との共栄
2025.12.25

渋谷教育学園渋谷中学高等学校「コンピューター部」の部活動支援(2025年)を実施しました

当社はサステナビリティ活動の一環として、2019年度より当社が所在する渋谷区内の中学校に対し、プログラミング及びICT学習支援、オリジナル学習コンテンツの提供、部活動支援など、さまざまな支援活動を行っています。

渋谷教育学園渋谷中学高等学校「コンピューター部」は、Unityを使った本格的なゲーム開発プログラミングができる人気の部活動で、毎年行われる学習発表会「飛龍祭」での作品出展を目標の一つとしたゲーム開発プログラミングのほか、Web開発、3Dモデリングなど部員が身につけたい領域で多岐に渡り取り組んでいます。当社の過去のプログラミング教育支援活動をご覧いただいた同校よりご依頼いただき、2022年より毎年支援を行っています。2025年度はより完成度の高い作品を作るべく回数を増やし、5-6月(前期)に9回、11月(後期)に4回の計13回、学習支援を実施いたしました。

前期は「飛龍祭」(2025年は9月12日、13日開催)への出展作品の制作に向けて取り組むべく、ゲーム開発エンジンである「Unity」の講義を実施、後期はプログラミング言語「Python」の講義を実施し、中学1年生〜高校2年生の約30名の部員が参加しました。

・Unityを活用したゲーム開発プログラミング(5/7、5/14、5/31、6/4、6/7、6/11、6/18、6/21、6/25実施)
 前期の活動では、プログラミング言語である「C#言語」を使用してUnityを動かせるようになることを目指しました。毎年新入生が加わるため、未経験からこの講座を通して自分で作品制作に取り組めるようさまざまな課題に取り組みます。今年度はUnityの実施回数を倍以上にし、9日のうち序盤は講師と一緒に実践して体験、以降は実践課題テキストに取り組む形とし、難易度の高い課題にも部員同士教え合いながらチャレンジしていました。

今回指導した講座:
  1. シーンづくりを試す・仕組みを理解し操作やプログラム制御方法を確認する
  2. Unityで制作した弊社オリジナルゲームを試しレベルデザイン(ステージ)を考える
  3. 使い方理解・MonoBehaviourの基本編 前編
  4. 使い方理解・MonoBehaviourの基本編 後編
  5. Physics(物理)コントロール 〜ストラックアウトゲーム作成 前編
  6. Physics(物理)コントロール 〜ストラックアウトゲーム作成 後編
  7. ユーザーインターフェース 〜ストラックアウトゲーム作成の発展
  8. キャラクターコントロール 〜アスレチックゲーム作成 前編
  9. キャラクターコントロール 〜アスレチックゲーム作成 後編

また、6/18は「MIXI訪問DAY」に設定し、当社にてゲーム制作に取り組みました。

・Pythonでプログラミング実践学習(11/12、11/19、11/26、11/29実施)
 本校では高校1年の情報科でPythonを学習しますが、部員はそれに先駆けて学ぶことができ、学校で学ぶより簡単でおもしろみを掴んでもらうことを目的として指導しました。環境としては弊社オリジナル「MIXI Python実践ソフトウェア」を使用し、基礎的な文法から始まり、3Dグラフィックの制御、アプリケーション開発など、さまざまな課題にチャレンジしました。ただ基本的な構文を覚えるだけではなく、タイピングとして試すほか、グラフィカルに出力される課題として試す、目的を持った課題の解決方法として利用する、などにより部員たちが自らの知識になるよう取り組みました。

今回指導した講座:
  1. 変数と式・繰り返し処理・分岐処理
  2. listシーケンスデータ・関数定義
  3. dictデータ・テキストシーケンス
  4. lambda(ラムダ)・ミニアプリ開発チャレンジ

今年度の支援はこれにて終了となりますが、次年度以降も引き続き支援を継続する予定です。
以下、生徒の感想や講師の声をご紹介します。

〜生徒の感想〜
<Unity>
・テキストを見ながらゲームを完成させることができたので良かったです
・プログラミングはスクラッチくらいしかやったことがなく、未知の世界だったのですが、この講座でUnityの使い方などを学ぶことができました
<Python>
・プログラミング用語について少し理解することができて楽しかったです
・Pythonはコードを打つのが難しく、なかなか挑戦できなかったのですが、この講座を通して、基本的なことができるようになりました

<講師・田那辺 輝の声>
今回はまず圧倒的にUnityの指導を充実させました。「教えるのではなく自分自身でどう調べ考えたら取り組めるのか」を感じて進めてもらえるよう、講座の構成を上記のように領域や順番を工夫しています。また、課題テキストにして渡した実践内容は、続けて取り組むと何らかの作品にアレンジできそうな開発の雛形や実験的なシーンとなるので、テキスト途中に横道にそれて動かして楽しむことができます。これらで習得できる技能は、基本であってより頻出な実装方法や利用方法だというものをできるだけ網羅的に学習できるようにテキストを作成しています。この基本を自然に実現できるようになれば、その後に求める制御があってもどのようなAPIを検索すれば良いか、がかなり限定的になるため、繰り返し見て何度でも試して欲しいテキストとなります。
Python講座においてもその日の新しい項目の習得のあと、それを何度も実践課題として問い、全員で試すという時間が大変有意義だったと思います。文法を学ぶ時に基本形だけ見てもいつ使えるか感じにくいですが、問いとしての課題があるときに技法としてどう使うかを試すことで自身の技能習得につながります。これらいずれの領域も、次年度もまたこのような形でしっかりハイレベルな技能指導をさらに伝わりやすく取り組んでいきます。

MIXIでは引き続き、プログラミング学習支援を行ってまいります。