2024年3月期の事業状況
2024年3月期の通期連結業績は売上高1,468億円(前期比横ばい)、EBITDA(償却前営業利益)234億円(同20.3%減)、営業利益191億円(同22.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益70億円(同37.2%増)となりました。
スポーツセグメントは、売上高329億円と増収になりました。観戦事業では、「千葉ジェッツ」が天皇杯および東アジアスーパーリーグ(EASL)で2冠を達成し、チケット販売や物販収入の増加により売上を伸ばしております。公営競技事業は共遊型スポーツベッティングサービス「TIPSTAR」、および株式会社チャリ・ロトのオンライン車券販売と競輪場運営受託事業が伸長しました。
ライフスタイルセグメントは、「家族アルバム みてね」の伸長により、売上高134億円と増収になりました。「みてねプレミアム」や「みてねみまもりGPS」などのサービスが好調に推移しております。
デジタルエンターテインメントセグメントは、売上高988億円と減収になりました。「モンスターストライク」はARPU(ユーザー1人当たりの平均売上金額)が微減となりましたが、10周年施策などの成功や魅力的なIPコラボにより前期を上回る高いMAU(月間アクティブユーザー数)を維持しています。
今後の事業成長と企業価値向上への取り組み
当社グループは、中長期的な企業価値向上に向け、3つの重点施策「事業成長による収益の最大化」「M&Aによる事業拡大」「株主資本の適正化」に取り組んでまいります。
1つめの「事業成長による収益の最大化」では、各事業セグメントにおいて、グローバル市場の開拓に挑戦します。 スポーツセグメントでは、巨大かつ継続的に成長を続ける豪州ベッティング市場において、日系企業初のソーシャルベッティングサービス「betM」を展開しております。「TIPSTAR」で培ったノウハウを活かし、豪州ベッティング市場にイノベーションを起こします。 ライフスタイルセグメントは、順調にユーザー数が伸長しています。現在、全ユーザー約2,000万人のうち約4割が海外で、うち半分程度が北米で使われています。引き続き海外ユーザーの獲得を進めつつ、「みてねプレミアム」等注力商材のマネタイズ強化も行ってまいります。 デジタルエンターテインメントセグメントでは、成長著しい新興国、まずはインドのモバイルゲームマーケットに「モンスターストライク」を展開し、No.1タイトルを目指します。
2つめの「M&Aによる事業拡大」では、手元資金を有効活用し、コア事業開発および既存事業成長を加速するためのシナジー創出を目的としたM&Aを積極的に実行します。
3つめは「株主資本の適正化」です。当社は利益規模を拡大し、株価を向上させることが第一の株主還元であると考えております。そのため、キャピタルアロケーション方針及びそれに基づく事業ポートフォリオマネジメント方針を制定し、事業投資やM&Aを行い、利益規模を最大化します。これらに加え、株主還元として、安定配当ならびに株主資本コストを上回るROE水準の達成まで総還元性向が100%となるよう機動的な自己株式の取得等を実施し株主資本を最適化することで、中⾧期の企業価値を向上させてまいります。 なお、2025年3月期の連結業績は、売上高1,470億円、EBITDA230億円、営業利益185億円、親会社株主に帰属する当期純利益120億円を見込んでいます。
※「今後の事業成長と企業価値向上への取り組み」については、2024年3月期通期決算説明会資料をご覧ください。
株主の皆さまへ
当社は、事業成長のための投資に注力するとともに、安定した株主還元を継続的に実施していく方針です。2024年3月期の1株当たり期末配当は55円、中間配当と合わせて110円を実施いたしました。2025年3月期については、DOE(株主資本配当率)5%を目安とし年間配当金は110円を予定しております。
当社グループは、パーパス「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。」の実現に向けて、グローバル化やイノベーションを通じて事業の収益を拡大してまいります。そこから得た利益を事業成長やM&Aに再投資するプロセスを通じて、企業価値をさらに高めていきます。株主の皆さまには変わらぬご指導とご支援をお願い申し上げます。