活動レポート一覧 ACTIVITY
REPORT

地域社会との共栄
2023.08.02

当社が支援する渋谷区部活動「デジタルクリエイティブ部」で情報デザインの授業(全4回)を実施しました

当社では、渋谷区が推進する「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」において、渋谷区立中学校(全8校)を横断して部活動を行う同区の取り組みを、デジタル領域で支援しています。2023年には当社が全講座を担当する「デジタルクリエイティブ部」が発足し、昨年度に実施したテキストプログラミングやグラフィックデザインの講座に加え、AIやセキュリティ、サウンドデザインなど、当社のリソースを活用して新たに開発したクリエイティブスキルを学べるコンテンツを提供しています(詳細はこちら)。

6月からは全4回にわたり、アプリのUIデザインを通じて情報デザインを学ぶ活動を行いました。

年間カリキュラム
・Pythonプログラミング(2023年5月)
・情報デザイン(2023年6月〜7月)
・グラフィックデザイン(2023年9月〜10月)
・会話AIロボット「Romi」プログラミング(2023年10月)
・<NEW>サウンド制作(2023年11月) 
・<NEW>情報セキュリティ(2023年11月〜12月)
・<NEW>機械学習・ディープラーニング(2024年1月) 
・ゲームプログラミング(2024年1月〜3月)
※<NEW>は今年度より新設したカリキュラム

【1・2日目】ゲームショップのアプリを作ろう

 情報デザインとは、「情報を明確に、効果的に、かつ魅力的に伝える」「迅速かつ簡単に理解されるための手段として用いられる」ために行われるデザインのことです。情報デザインを学ぶ目的、そして情報デザインの設計フローを学んだあと、さっそくデザインワークを行いました。プロのデザイナーも使用するデザインアプリ「Figma」(フィグマ)を使って、ゲームショップのアプリを実際にデザインしてみます。

情報デザインとは?

 使う人の気持ちを想像し、まずはワイヤーフレームで全体像を作成します。ワイヤーフレームが完成してから、色を付けたり、画像を載せたりするビジュアルデザインを行い完成です。生徒はみなスマートフォンを持っており、普段見慣れているはずのゲームショップの画面なのですが、いざデザインしてみると苦戦している様子。友だちやMIXIのデザイナーと相談しながら試行錯誤を重ね、自分らしいゲームショップを完成させていました。完成したデザインはプリントアウトしてお渡ししました。

【3・4日目】テーマパークのアプリを作ろう

 次に取り組んだのは、テーマパーク内を案内するアプリのデザインです。前回のゲームショップのアプリのデザインと異なるのは、「人の行動・気持ち」に想いを巡らせ、機能を書き出すところからスタートする点です。人の気持ちとは? 行動とは? と悩みながら機能を書き出したのち、ワイヤーフレームで全体像を作成して行きます。Figmaの使い方に慣れた生徒たちは、ワイヤーフレームの工程になると、サクサクとデザインを進めていきます。

 ワイヤーフレームが終わると、次はビジュアルデザインです。画像や写真を入れ、アイコンやボタンの色や形を整えていきます。生徒によっては、プロトタイプという機能を使い、実際に画面上に配置したボタンを押して画面遷移を確認したりと、使う人の手触り感なども確認をして、より良いデザインを目指していました。みな、思い思いのテーマパークの地図やアトラクション解説ページを、2日間かけて完成させました。作成したデザインは前回同様、プリントアウトしてお渡ししました。

生徒ひとりひとりに、良かったポイントなどをフィードバック

<部員たちの声>

  • デザインに対するイメージがガラッと変わった。とても楽しかった。
  • 情報デザインの手順について知ることができ、実践もできてとてもおもしろく、楽しかった。またやりたい。
  • 情報デザインって面白くなさそうだし地味な感じがしたけれど、いざやってみるとすごくおもしろかった。
  • ボタンの位置など、ユーザーが使いやすいようにデザインすることができるようになりました。学校でも生かしていきたいと思います。
  • 自分が好きなようにではなく、利用する側がどう思ってるかを考えて情報デザインに取り組んだことで興味が深まりました。機会があれば勉強をしてみようかなとも感じました!

<講師・横山 義之のコメント>

情報デザインの構造を理解することは、情報を的確にキャッチすることはもちろん、情報を伝える際にも、とても役に立ちます。スマホネイティブ世代の学生たちが、一定レベルのUIデザインをこなせることは予想していましたが、自由にデザインツールを使いこなし、さらには教えていない機能を活用してものづくりを進める姿には驚かされました。

また、毎回のアンケートには、学生たちからデザインに関するさまざまな疑問が多数寄せられました。私たち講師陣は、それらを読むことがとても楽しみで、デザインに興味を持ってくれていることを嬉しく思っていました。これから多様なフィールドで活躍する学生たちと共に学べる機会に感謝しています。

次回の部活動では、2023年9月から10月にかけて「グラフィックデザイン」を学びます。どのようなデザインが生まれるのか、そして再び学生たちと会えることを、今から楽しみにしています。

MIXIでは引き続き、次世代のIT人材を渋谷から輩出する支援を行ってまいります。