サステナビリティ SUSTAINABILITY

TNFD提言に基づく開示

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自然環境や生物多様性の喪失が年々深刻化する中、企業には、自社の事業活動が自然・生物多様性に及ぼす影響を正確に把握するとともに、影響の低減と、保全に向けた取り組みを通じて社会的責任を果たすことが求められています。当社は、TNFD提言※への賛同を2025年5月に表明するとともに、以下の通りTNFDの提言に基づく情報を開示いたします。今後も事業活動により生物多様性に与える影響を把握するとともに、適切な情報開示に努めてまいります。

※ TNFD(The Taskforce on Nature-related Financial Disclosures/自然関連財務情報開示タスクフォース):自然資本等に関する企業のリスクや機会を評価・開示するための国際的なイニシアチブ

TNFD一般要件に基づく項目

1.マテリアリティの適用

当社では、コミュニケーションを通じて多くの人々の心をもつなぎ、感動や共感を生み出し、同じ時を楽しく過ごせる豊かな未来の実現を目指し、優先的に取り組む8つの重要課題(マテリアリティ)を特定しています。マテリアリティの特定にあたっては、当社の企業活動にとっての重要度だけでなく、ステークホルダーへのヒアリングや国際ガイドラインなどを踏まえたステークホルダーにとっての重要度を考慮して評価を行っています。また今後についても、ステークホルダーにとっての重要度を考慮しリスク・機会を検討していく予定です。

2.開示のスコープ

デジタルエンターテインメント事業、スポーツ事業、ライフスタイル事業の直接操業を対象として自然との接点の分析を行っています。

3.自然関連課題がある地域

デジタルエンターテインメント事業、スポーツ事業、ライフスタイル事業の直接操業を対象とし、LEAPアプローチ※を参考に事業セグメントごとの依存とインパクト、生物多様性の重要エリアへの近接性、水リスクの有無を評価しました。対象期間において、重大な自然関連課題がある地域は特定されませんでした。

※LEAPアプローチ:自然との接点や依存関係、インパクト、リスク、機会など、自然関連課題を評価するため、TNFDが開発した評価手法。「Locate(発見)」、「Evaluate(診断)」、「Assess(評価)」、「Prepare(準備)」4つのステップで評価する

4.サステナビリティ関連開示との統合

気候変動と自然資本の相互作用を考慮し、自然関連課題の評価を行っています。現時点では重大な自然関連課題は特定されていませんが、今後の開示スコープの拡大にあたり、気候変動等との整合性を考慮してまいります。
(参考)TCFD提言に基づく開示:https://mixi.co.jp/sustainability/issue/environment/tcfd/

5.対象期間

当社は検討の対象期間として、短期を2025年まで、中期を2030年まで、長期を2031年以降と設定しています。

6.ステークホルダーエンゲージメント

今後重大な自然関連課題が特定された場合は、MIXI GROUPビジネスコンダクトガイドラインに従って、関連するステークホルダーへのエンゲージメントを行ってまいります。

TNFD開示提言に基づく項目

ガバナンス

サステナビリティ推進業務を担当する本部を管掌する上級執行役員CFOを自然関連課題への対応責任者(以下、サステナビリティ推進責任者)としています。サステナビリティ推進責任者の諮問機関であるサステナビリティ事務局において、自然関連課題への対応検討を年に1回以上の頻度で行っており、検討された結果は、サステナビリティ推進責任者を通して年1回以上、取締役会に報告しています。サステナビリティ事務局は自然に関連する依存、インパクト、リスクと機会の特定や評価、対応についての検討を行うにあたり、リスク管理委員会に適宜助言を求めるとともに、各事業本部及びグループ会社に必要に応じてヒアリングを行います。また自然に関連する依存、インパクト、リスクと機会、対応策の進捗状況について毎年見直しを行います。当社は、MIXI GROUPビジネスコンダクトガイドラインを定めており、自然関連課題への対応にあたり、地域社会をはじめとしたステークホルダーの人権への配慮を、サステナビリティ推進責任者及びサステナビリティ事務局にて行ってまいります。

戦略

デジタルエンターテインメント事業、スポーツ事業、ライフスタイル事業の直接操業を対象とし、LEAPアプローチを参考に自然関連課題の分析を行いました。分析にあたっては、ENCORE、IBAT、WRI Aqueduct※などのツールを利用し、事業セグメントごとの依存とインパクト、生物多様性の重要エリアへの近接性、水リスクの有無を評価しました。対象とした事業セグメントにおいて、自然資本への依存とインパクトが大きいと評価される事業はなく、水リスクが高い事業拠点もありませんでした。今後は、事業の変化に合わせて分析対象を拡大するとともに、シナリオ分析によるリスクと機会の特定に関しても検討してまいります。事業セグメントごとの自然資本への依存とインパクトについては、以下ヒートマップをご参照ください。

※ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure):事業の自然への依存や影響の評価ツール
※IBAT(Integrated Biodiversity Assessment Tool):特定の地域における生物多様性リスクの分析ツール
※WRI Aqueduct:世界資源研究所(WRI)が開発した、世界中の水リスク(汚染、洪水・干ばつリスクなど)の分析ツール

リスクとインパクトの管理

サステナビリティ事務局は、LEAPアプローチを参考として、自然に関連する依存、インパクトの特定と評価を行っています。今後、重大な依存関係、インパクトが確認された事業については、自然に関連するリスクと機会を特定し、評価と対応策の設定を行ってまいります。また、自然に関連するインパクトとリスクについて、自社のその他のリスクと統合的に管理をするため、リスク管理委員会に適宜助言を求めます。自然に関連する依存、インパクト、リスクと機会のうち、重大なものについては、サステナビリティ推進責任者を通して取締役会に報告しています。

依存

※VL=Very Low(非常に低い)、L=Low(低い)、M=Medium(中程度)、H=High(高い)、VH=Very High(非常に高い)

対象セグメント 供給サービス 調整・維持サービス
バイオマス
供給
淡水供給 遺伝物質 動物由来の
エネルギー
花粉媒介 生物的
防除
土壌と
土砂の保持
デジタルエンタメ、
ライフスタイル
  VL       VL VL
スポーツ
(ベッティング事業)
  VL       VL VL
スポーツ(観戦事業) L L   M   VL VL
対象セグメント 調整・維持サービス
洪水緩和 水流調整 降雨パターンの
調整
地域の
気候調整
世界的な
気候調整
生育地と
生育環境の維持
固形廃棄物
浄化
デジタルエンタメ、
ライフスタイル
VL VL VL L VL    
スポーツ
(ベッティング事業)
VL VL VL L VL   VL
スポーツ
(観戦事業)
M M M L M VL M
対象セグメント 調整・維持サービス
土壌調節 暴風雨の
緩和
水質浄化 大気浄化 騒音減衰 その他の調整・
維持サービス
(騒音以外)
デジタルエンタメ、
ライフスタイル
  VL        
スポーツ
(ベッティング事業)
  VL     VL  
スポーツ
(観戦事業)
VL M VL L VL VL

インパクト

対象セグメント 淡水 海洋 資源
土地利用の
面積
水使用量 淡水利用の
面積
海底利用の
面積
その他の
生物資源の採取
デジタルエンタメ、
ライフスタイル
M L      
スポーツ
(ベッティング事業)
M L      
スポーツ
(観戦事業)
M L L L VL
対象セグメント 大気 汚染
GHG
排出
非GHG
排出
固形廃棄物
排出
有毒汚染
物質排出
妨害
(騒音、光)
デジタルエンタメ、
ライフスタイル
L VL VL L L
スポーツ
(ベッティング事業)
VL VL L VL VL
スポーツ
(観戦事業)
L VL L L M