サステナビリティ SUSTAINABILITY
最新映像技術を活用した新たな観戦体験の提供
当社は2019年にスポーツ事業に参入して以来、これまでローカル5Gの無線局免許取得による商用利用や、AIを活用した公営競技のレース映像配信における自動編集化など、映像伝送や編集に関する技術開発に注力してまいりました。また近年では、屋内位置測位システム(IPS)を活用した技術開発にも取り組み、関空アイスアリーナでIPSとAI画像解析を用いた自動追尾カメラシステムを構築するなど、アスリートの競技力向上を支援する技術の実装も進めてきました。
こうした知見を活かして、当社は新たにマルチカムARと映像送出・解析技術を組み合わせた配信基盤を自社開発し、2026年3月に開催されたビーチバレーボール大会「BV.LEAGUE DIG CUP Presented by MIXI(DIG CUP)」の映像配信において実用化しました。マルチカムARに対応したスポーツコーダーと映像送出・解析技術を連携させたスポーツ中継の配信は、国内において先進的な試みです。
■マルチカムARと映像送出・解析技術を組み合わせた配信基盤について
<マルチカムAR>
本大会の映像配信では、現実のコート空間とバーチャルのオブジェクトを高度に融合させる「マルチカムAR」を導入しました。これにより、複数台のカメラを切り替えて配信する環境でも、ARオブジェクトが現実のコート空間に「存在しているように見える」一貫性を保ち、カメラの視点が変わっても表示がずれにくい自然なAR表現を可能にします。また、ARビジュアル演出では、コート空間の奥行きを活かした立体的な構成や、選手の動き・試合展開と連動する設計を採用。マルチアングルでも試合の見やすさを保ちつつ、直感的に楽しめる演出を実現しました。
<映像送出・解析技術>
マルチカムARによる視覚演出に加え、試合状況をよりリアルタイムに分かりやすく届けるため、以下の技術を導入しています。
・スポーツコーダー(AR演出・情報表示の連動)
AR演出の送出や得点板OCRの反映に対応した、自社開発のスポーツコーダー※1を導入します。スポーツコーダーには、選手に装着した心拍数センサーの計測データをリアルタイムに表示する機能も搭載しています。選手のコンディションを補助情報として伝えるとともに、演出と情報表示を連動させることで、試合の緊張感や見どころがより伝わる視聴体験を提供しています。
※1)試合中継時の得点入力やテロップ情報の送出システム
・AI得点板OCR(得点の自動反映)
会場の得点板映像をリアルタイムでAI画像解析し、OCR※2により得点状況を自動取得します。得点表示の反映が迅速になり、視聴者は試合状況を追いやすくなります。
※2)Optical Character Recognition(光学文字認識):画像に写る文字を自動で読み取り、コンピューターで扱えるテキストデータ(文字情報)に変換すること
・AIボールトラッキング(見失いにくさ/リプレイ演出)
AI技術により、試合中のボールをリアルタイムに追跡し、ARオブジェクトとボールが重なった場面でもオクルージョン(前後関係)を認識したうえで自然な表示を可能にします。リプレイ時のボール軌跡演出などにも対応し、演出表現から分析用途まで幅広く活用可能です。
■実際の試合動画
<ハイライト動画>
当社は、ARやスポーツコーダーをはじめとする映像配信技術の知見を活かし、スポーツの視聴体験の向上に向けた取り組みを継続していきます。競技の魅力や見どころがより伝わる視聴体験を、競技関係者と一体となって磨き上げることで、観戦する方々が「心もつながる」体験を得られるスポーツエンターテインメントの実現を図ります。将来的には、本技術を発展させ、さまざまなスポーツ、公営競技等への展開を目指してまいります。
本取り組みのプレスリリース
「MIXI、マルチカムARなどの最新映像技術でビーチバレーボールの新たな観戦体験を提供」